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テキストエディタ内蔵のBrain(PW-AC900)

 投稿者:Sekky@管理者  投稿日:2009年 9月 3日(木)12時06分32秒
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  ↑多冊系機種ですが,テキストエディタを内蔵したという点でおもしろい電子辞書の一つです。

正直なところ,テキストエディタにはあまり期待していませんでしたが,思ったより使えます。速度も,別アプリの割には快適です。ATOKを内蔵しているポメラとは違い,独自のIMEですが,携帯であるような連想変換にも対応しているので,思ったより変換効率は高いです。文章を全部ローマ字入力で入れてから変換するという従来のスタイルでなく,携帯のように途中まで入れて連想変換で変換し,変換できないものは文節変換で入れるというやり方なら,キーボードが小さくてもそれほど不自由はありません。むしろ,航空機や新幹線の中などで,座席テーブルを使って作業をする場合,広げると横に長くなるポメラより使いやすかったりします。ただ,電子辞書のキーボードで漢字変換や編集操作なども行うため,Windows互換のショートカットが使えない(F7でカタカナ変換をするなど)ことや,句読点や記号入力が慣れるまでは大変であるなど,不便な点も多いです。

一方で,(これは他のBrainにも言えますが)辞書コンテンツの追加に関しては,他社製品にくらべて不満は残ります。追加コンテンツは他の電子書籍と同じ扱いになるので,辞書メニューから選ぶのでなく,電子ブックリーダーのメニューから選ぶことになり,何回もキーを押す必要があります。内蔵コンテンツと同様に一括検索やジャンプに対応しているということを謳っていますが,細かな仕様は内蔵コンテンツとかなり違います。たとえば,ある語を検索し,次の語を検索する際にそのままキー入力ができない(一旦前の画面に戻って入力語を消す必要がある)とか,ジャンプや発音をする単語を選ぶ際,分綴位置でハイライトが切れてしまう(es・tab・lishという表記の見出し語を発音キーを押して反転させようとしても,esしか反転されないなど)とか,用例が折りたたまれないといったことです。さらには,リーダーズ・リーダーズプラスの増設コンテンツでは,どちらかを選んで検索する必要がある(一括検索をしない限り,両方いっぺんに検索できない)とか,増設コンテンツは例文検索に対応していない(せっかくロングマン英和や英和活用大辞典といった,用例の質や数に定評のあるコンテンツがあるのに)というような,従来のシャープの機種よりも使い勝手が悪くなっている点も気になりました。

Brainの場合,他社製品と違い,辞書以外の拡張もできるのがウリだと思いますが,そのためにかんじんの辞書を拡張した際,使い勝手がかなり劣ってしまっています。コンテンツカードタイプの「閉じた」コンテンツ拡張の機種は言うまでもなく,カシオの機種のように複数コンテンツを拡張できる機種であっても,拡張コンテンツの仕様は内蔵コンテンツと基本的に変わりません。カシオの追加コンテンツの英和活用大辞典は,内蔵機種と全く同等の検索(例文検索,コロケーション検索含め)ができますし,内蔵コンテンツと同じようにお気に入り登録することもできます。

7,8年前までは,シャープの電子辞書は国内メーカーの中ではトップレベルの使いやすさだったのですが,最近はカラー液晶や汎用性といった,電子辞書の本質と関係ないところが進化する一方で,辞書自体の操作性がおざなりになっている気がしてなりません。

電子辞書は,携帯電話やネット端末と違い,情報機器であるだけでなく,「文房具」の延長としての学習ツール,教育機器であることも忘れてはならないと思います。Brainシリーズには高校生向けの学習モデルもありますが,画像ビューアがつき,ゲームでさえ追加できるという仕様は,本当に高校生の学習効率をあげることを念頭に置いているのかと言いたくなります。Netwalkerの登場で,「情報機器」としての役割は分散できると思いますので,むしろ学習モデルはストイックに学習に特化した仕様(学習の気が散るようなものを入れないで,引きたい辞書がすぐに引ける)が望まれると思います。
 
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